サルナシ Actinidia arguta (マタタビ科 マタタビ属)
 サルナシはシラクチヅルとも呼ばれ、北海道から九州、朝鮮・中国・アムールに分布する落葉性のツル植物。大きく生長し、幹が丈夫で腐りにくく、四国祖谷渓の「かずら橋」をつくる材料に使用される。葉は濃緑色で落葉樹にしては厚くて堅く、常緑樹の葉を思わせる。葉の先は突出して尖り、長さ6〜10cm。葉の縁には細鋸歯がある。葉の表面は無毛、裏面は中肋上に毛が散生し、脈腋にも毛があるがわかりにくい。5月から7月にかけ、直径1〜1.5cmの白い花を咲かせる。雌雄異株あるいは雌雄雑居性で、雄花序には3〜7つの花が咲き、雌花および両性花は一ヶ所に1から3つ花が咲く。画像のものは両性花のようで、1ヶ所から1つの花が咲いており、花には柱頭が分裂した雌しべと多数の雄しべが見える。果実はほぼ円形で長さ2cm程度。先端に雌しべがこのままの形で残る。切ってみるとオニマタタビ(キウイ)とそっくりであり、食べられる。

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる