カクレミノ Dendropanax trifidus (Thun.) Makino (ウコギ科 カクレミノ属) |
カクレミノは7月から8月、緑色の花を咲かせるが、温暖な場所では11月ころまで開花する。枝先に4〜7cmの花枝を伸ばし、球状に集まった散形の花序を形成する。花弁は淡緑色で通常5枚(6枚のことも)。果実は長さ1cmで、先端にめしべの花柱が残り、冬に黒紫色に熟す。花時に大きな果実が残っているので、1年以上かかって果実が稔り、散布されることになる。果実の中には8mmほどの大きな種子がはいっている。大きな種子は、暗い林内での初期の生存に有利である。 近年、庭園木として植栽されることが多くなり、花や果実を見ることが多くなったが、森林の中ではあまり果実が稔った物は見かけない。 |