キツリフネ Impatiens noli-tangere (ツリフネソウ科 ツリフネソウ属)
 キツリフネは、北半球に広く分布し、日本では北海道から九州にみられる1年生草本。低地から山地の谷あいの林内や林縁など、湿った半日陰地に生育する。和名は黄色の花を咲かせるツリフネソウの意味。高さは50センチほどで、茎は直立して枝を分け、全体に軟弱なイメージがある。葉は互生し、葉身は楕円形で、質はやわらかい。夏の終わり(北海道では夏の初め)から秋にかけて、葉腋から細い花茎を出し、黄色の花を数個咲かせる。花は、つぼみの時期は葉の上にあるが、膨らんで大きくなるにつれて下垂れ、開花するころには葉の下(裏)にある。ツリフネソウの仲間で、花が葉の下(裏)で開花しないのはツリフネソウだけである。画像は北海道天人峡温泉にて撮影した。
キツリフネの花キツリフネの花は葉の下に咲く
キツリフネの葉キツリフネ
文章・画像:森定 伸

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