イワシデ Carpinus turczaninovii Hance  ( カバノキ科 クマシデ属
 イワシデの葉は長さ2-4(6)cm、幅1-3cmでごく小さい。縁に細かい重鋸歯があり、基部は広い楔形、先端はやや延びる鋭頭、葉脈は10-13対。小さく小奇麗にまとまった葉で、見方によってはなかなかかわいらしい。
 質感はやや厚みのあるものから薄いものまである。毛は両面とも目立たないが、よく見ると裏面の脈上にわずかに細い伏した毛があり、特に側脈が主脈から分岐する脇の部分に毛が密生する(写真:右下)。葉柄は細く、長さ2-5mmで細毛がまばらにあり、色は少し赤い。托葉が宿存するのが特徴であり、形は線形で色は淡褐色である。長さは5mm程度(写真:左下)。この托葉の存在は、アカシデなどよく似た種との区別点になる。
イワシデ(葉の表)イワシデ(葉の裏)
托葉葉の裏の拡大
文章・画像:太田 謙

1.イワシデ  2.  3.  4.種子  5.樹皮と枝  6.紅葉  7.展葉
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