ソシンロウバイ Chimonanthus praecox form. concolor ロウバイ科 ロウバイ属)
 ソシンロウバイの花弁は半透明で蝋細工の質感がある。プラスチックみたいという人もあって、感じ方も年代によって異なるようである。花弁は外側のものは大きく、内側に小さなものがあって、枚数は決まっていないようである。雄しべは最初開いているが、その後2枚目の画像のように花柱に密着する。雌性先熟であり、まずは他の株からの花粉を受け入れ、その後に自分の雄しべが雌しべにひっついて受精する仕組みのようである。冬から早春にかけて、虫の少ない季節に咲く植物なので受精を確実にしているのであろうか。

 大学の構内に植えてあるロウバイには果実がなる。庭に植えてあるロウバイでは、果実がなったものを見たことがないが、ロウバイは枝がよく伸びるので花の後に強く剪定されるためであろう。この果実は冬になっても開いたり落下することなく、枝に付いている。所々、ナメクジにでも食べられたのか、果皮がなくなって白い繊維だけになっているが、裂開することはない。1年以上もじっくりと種を保持し、春になってようやく果実ごと落下させる。原産地の中国では、果実を食べる鳥などがいるのかも知れない。しかし、果実の構造は簡単に種まきしない構造である。。
 からからに乾いた果実を割ってみると、中から長さ1cmほどの褐色の種が出てきた。表面にしわがあるが、ゴキブリの卵を連想してしまい、笑ってしまった。芽が出るか、蒔いてみようと思う。
種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる