コハコベ Stellaria media (ナデシコ科 ハコベ属)
コハコベはムギ類の栽培とともに渡来した史前帰化植物の1つ(大正時代にヨーロッパから渡来したしたとする意見もある)。春の七草のハコベはこのコハコベである。秋に芽生え、早春から花開き、夏も開花していることがある。道端や畑に普通に生えている、柔らかい一年生草本。
葉は1cmほどで、茎は普通紫色を帯びる。下側に毛が列をなして生えている。このような列毛はこの仲間によくみられ、おもしろい。茎が地面に付きたくないのか、それとも他の植物体の上を覆って成長する際に滑りをよくするためか・・・などと考えてしまう。
コハコベはミドリハコベとよく似ている。ミドリハコベは茎の色が通常、名前の通り緑色であることと、雄しべの数がコハコベは3〜5本であるのに比べ、ミドリハコベは8〜10本である点などで区別される。