オランダミミナグサ Cerastium glomeratum (ナデシコ科 ミミナグサ属
 12月頃から、刈り取られた草地に小さな芽生えが多数出てきた。拡大してみると、オランダミミナグサであった。オランダミミナグサは越年性の一年草であり、秋に芽生えて冬越しをすると思っていたので、真冬の芽だしは意外であった。秋に芽生え、すでにかなり大きくなって開花している個体もあるので、秋に芽生えるのが普通ではあるが、草刈りなどの攪乱があると、真冬にも芽生えると言うことなのであろう。
 放射冷却で冷え込んだ冬の早朝、オランダミミナグサの葉には美しい霜が付いていた。毛の数ほど付いた小さな氷の結晶は、秋から春に掛けて生育する植物のつかの間のお化粧である。
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