ビッチュウフウロ Geranium yoshinoi Makino  (フウロソウ科 フウロソウ属
 ビッチュウフウロは、8月から10月にかけて直径約2cmの淡紅色花を咲かせる。網目状の脈が目だって美しい。雄しべは10本で葯はすぐに落ちてしまう。葯が落ちる頃に雌しべの柱頭が開き始める。顎片の脈上には伏した毛があるが、あまり目立たない。
 ビッチュウフウロは種子が稔ると果実が割れて反り返る。このとき、まるで投石機のように種子を投げ飛ばしてしまう。自らの力で種子を散布する自動散布である。十分に稔るとさわっただけで種子をはじき飛ばしてしまい、種子を集めることが難しい。同じ属のゲンノショウコは、別名にミコシグサという名をいただいている。種子を散布するシステムは同じであり、じっくりと眺めるとなるほど、御神輿(おみこし)にも見えてくる。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科