ルピナス Lupinus Hytbrid Cultibars (マメ科 ルピナス属
 ルピナスはノボリフジという和名を持つ多年草。ニュージーランドの乾燥地帯で野生化が問題となっており、国立公園の自然保護地域では、個体ごとに除草剤を散布し、丁寧に駆除している映像を見たことがある。野山に広がってしまった生物を駆除する労力の大変さをテレビで見たわけであるが、ニュージーランドに行って現物を見て見ると、ややニュアンスが異なっていた。
 ニュージーランドの南島は帰化植物や導入植物が目立つ。逆に言えば、馴染みの植物がたくさん生育しており、和名を持つ植物も多い。地元の植物の種類が少なく、その隙間に欧米からやってきた植物が大繁茂しているように見える。ルピナスは花の美しさを買われ、観光地の草原に播種されているのではないかと思えるほどの広がりであった。工事の跡地などでは、地元の植物の生育が不良で、ルピナスの群生を招きやすいようである。表土の流出防止の効果もあるように思われた。近年、北海道でも増加しつつあるとのこと。ニュージーランドの南島は南緯45度前後、北海道の知床とよく似た環境であるということであるが、本来の生育地はヨーロッパ南部から北アフリカにかけて、共通項は低温ではなく、乾燥した気候ということであった。
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