2011/12/29〜 201201/04
ニュージーランド New Zealand |
1.景観と植生 2011年の年末から2012年の年始は南半球、ニュージーランドで過ごすことができた。 いつものことであるが、予習ができない。 仕事を片付けて倒れこむように旅立つことになる。 関西空港を出発して14時間の旅となった。 オークランド空港に到着したのは30日の早朝、雨であった。 国内線に乗り換えてクイーンズタウン空港へ。 2時間ほどの飛行、結構遠い。 飛行機の窓から雲の上に抜きん出た山脈が見えた。 南島のサザンアルプス山脈である。 【クイーンズタウン】 クイーンズタウン空港について「またこんな所に来てしまった」と思った。 曇り空の下、樹木が一本もない広漠とした山。 氷河に覆われていた履歴の影響も大きいのだと思うが ヒツジの放牧で木のない世界になってしまっている。 スイスのアルプスもそうなのであるが モンゴルやスコットランドなどでの貧弱な植生が またもや眼前に開けていたわけであった。 低かった雲は次第にあがって青空が見え始めた。 とりあえず、ロープウエーに乗って裏山に登ってみることにする。 クイーンズタウンの町は可愛らしく、美しい。 大きく尖った針葉樹はジャイアントセコイア。 クイーンズタウンは氷河湖の湖岸に開けた町。 水は青く、すばらしい景観である。 クイーンズタウンの年間降水量は606mm 最も少ない月が冬の7月で35.1mm 最も多い月が12月で70.7mm。 年間を通して乾燥している内陸の気候なのであるが 最高気温の平均は1月が最高で、21℃。 最低気温の平均は7月が最低で-1℃。 暑くならず、寒くもならないという避暑地といったところ。 展望台からの眺め 向かいの山は氷河に削られた岩盤に加え ヒツジの放牧と乾燥した気候によってであろう。 まったく樹木がない。 しかし、こちらの山はドイツトウヒが植林されており昼なお暗き森となっている。 ドイツトウヒの植林が伐採された場所は ルピナスやジギタリスが群落を形成している。 競争相手が居ないということであろう。 後から振り返って見ると、植栽にニュージーランド特産の植物をよく利用している。 外来の園芸植物もあるのだが、極力利用しないようにしているように思える。 これは面白いというか、参考にすべき姿勢である。 【マウントクック】 初日の出は南島のMt. Cook村で拝んだ。 日本よりも3時間の時差がある経度なのだが、サマータイムなので4時間進んでいる。 下の画像は日本時間の1日の朝1時53分、当地では5時53分ということになる。 ちなみに、大晦日の日の入りは夜の10時、22時であった。 Mt. Cook は標高 3,754m ニュージーランドの最高峰。 右奥の谷にそびえる山である。 位置と高さを日本に当てはめれば北海道の最北端に富士山があることになる。 降水量が多く、温帯降雨林なるものが発達している地域であり 山が見えないことが多いそうで、ラッキーな天候であった。 ここでニュージーランドらしい植物に出会うことになる。 【ミルフォードサウンド】 2日は月並みではあるが、ミルフォードサウンド。 深いフィヨルドが発達している地域である。 年間降水量は8,000〜7,500mmとのこと。 桁外れた雨量である。 ここでも天候に恵まれ、快晴であった。 1週間ほどの滞在であり、わからぬことばかり。 所詮旅人であって的確な情報は発信できそうもない。 【植林】 ニュージーランドの南島では、ミルフォードサウンド近辺の国立公園域では森林があるが ほとんどの地域は、低木が散在する程度の草原である。 氷河によって削り取られていることと 徹底的な放牧が行われたため そして年間降水量が600〜800mm程度という乾燥した地域が多いためであろう。 しかしながら、ニュージーランドの輸出品は酪農製品、肉類に続いて 第三位が木材およびその製品なのであり、木材輸出国なのである! 南島では、広範囲の植林を見なかったが、北島では広い植林地があるのかもしれない。 クイーンズタウンではドイツトウヒが植林されていた。 車窓からの印象では、ヨーロッパトウヒ、ラジアータ・パイン、ユーカリなどが主要樹種と思われた。 【花の色】 見たところ、白い花が多い。 歩いていても虫を見かけることが少ない。 虫に刺されるので対策が必要という情報もあったが特に気にならなかった。 チョウチョが飛んでいる状況には出会えなかった。 花が鮮やかではないということは、虫が少ないということだ、と思いつつ帰国したが 先日、テレビでニュージーランドの自然を放映していた。 チョウチョは17(?)種程しかいないが、夜行動する蛾の仲間は何千種かいるそうで その結果、ニュージーランドの植物の花は夜に良く目立つように白色が多いのだそうだ。 なるほど 作成途中です。 |
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