レブンソウ Oxytropis megalantha H. Boiss. |
宗谷岬の西に浮かぶ礼文島は、島内の西斜面と東斜面で大きく植生が異なる。その大きな原因は、北西の季節風である。もう一つの原因は、季節風により巻き起こる波浪により、西側の海岸が浸食されるため海蝕崖となり、その周辺に不安定な斜面が多く分布するためである。 レブンソウは海蝕崖の上部の斜面に広がる風衝草原に分布している。風衝草原の中の他では、崩壊の進みつつある斜面に多く生育しているのを見かけた。全体に毛を生やして、風や乾燥への防御を固めつつ、根をしっかりと張って耐えているのだろうか。しかし、そのような立地はそう多くはないこともあり、生育地の限られるレブンソウは貴重な存在である。 |
文章・画像:太田 謙 |