プミラ Ficus pumila (クワ科 イチジク属
 プミラと呼ばれる園芸種がある。学名なので、オオイタビであることになる。オオイタビの幼い個体の枝変わりで斑入りが固定されたものであろう。時折斑がない枝がでるので育ててみたが、成木になるまで育てることはできなかった。
 プミラを購入し育ててみると、結構難しい。水やりを忘れていると、急激に勢力が落ちてくる。茎の随所に気根を形成しているので、簡単に挿し木することが出来るのだが、水やりを忘れるとすぐに枯れてしまう。購入した直後の鉢は水はけが良い土が使われており、水やりを怠ってしまうとすぐに枯れてしまう。枯れ方は、葉がしおれてしまうわけではなく、緑のまま乾燥してしまうというタイプのもので、気孔の開閉能力が極端に低いのではないかと思われる。
 プミラの性質がオオイタビやヒメイタビ、イタビカズラと同じであるかどうかはわからないが、プミラは常に持続的な水分を必要とする立地に生育しているのは確かである。この仲間が、瀬戸内海地域では、乾燥しやすい花崗岩地域の岩場における生育の少なさと関連しているにちがいない。ちなみに、古い民家のレンガ製の壁を覆っている事があるが、多孔質のレンガが持続的に水分を供給しているのであろう。コンクリート製ブロックや乾燥しやすい南面では大きく広がることはない。ちなみに、プミラの栽培方法には、霧吹きが大切であると書かれているサイトが多く、皆さん水切れに苦労されていることがわかる。
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