オオイタビ Ficus pumila (クワ科 イチジク属
 イタビカズラやオオイタビの果実になかなか出会わない。気にはしているのだが・・・・。四国の松山、道後温泉のホテルの近くを散策していると立派な石垣に出た。坂を下っていくと石垣にはオオイタビがびっしりと生育していた。下りきって見ると、赤紫色の果実が付いていた。注意して見ると、果実がたわわに稔っていた。果実は緑色のものから熟して落ちているものまで様々。ちぎって見ると結構堅くて力が要る。大きさは鶏卵と鶉の卵の中間くらい。時間がなかったのでたくさんの果実の断面を見ることができなかったのが残念。断面の状況をどのように説明すればよいのかがわからない。入り口に近いほうに雌花が、奥のほうに小さな雄花があるという感じなのであろうか?

 林の中や道路の横などでオオイタビを見かけることは結構あるのだが、果実をつけているのはほとんどない。遮るものがほとんどないほどの強い日照条件ではじめて果実を付けるのであろう。温暖な地方では随所に見られるオオイタビは、何年も果実を付けることなく、生長し、強い日照条件の場所を求めてさまよっているのであろうか。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科