オオゴカヨウオウレン Coptis ramosa (Makino) Tamura |
オオゴカヨウオウレンは常緑の多年草。屋久島に特産し、林下のコケむした倒木や岩の上に生育する。谷筋や斜面下部に多く、尾根や山頂ではあまり見かけない。空中湿度が高く保たれる立地を好むのであろう。標高が高くなるほどやや小さくなる傾向があるように思われた。高所ほど季節の進みが遅く、生育期間が短いため、生長が遅れるためであろうか。 葉は根生し、ハスの葉状に数枚をつける。花は春の初めで、落葉樹の展葉よりやや早いぐらいに咲き始める。本州の亜高山に見られるバイカオウレン(ゴカヨウオウレン)によく似ているが、オオゴカヨウオウレンは匍匐枝を出さないことで区別されている。 |
文章・画像:太田 謙 |