リュウキンカ Caltha palustris var. nipponica  (キンポウゲ科 リュウキンカ属
 リュウキンカは中国大陸や朝鮮半島にもみられる多年生草本で、日本では本州・九州の湿原や湿地に生育している。湿原の植物としては、やや富栄養な場所に生育し、昔は山田の畦などにもよく見られたという。ミズバショウやザゼンソウを除くと、湿原の植物としてはもっとも早い季節に花を咲かせる植物であり、湿原の春を彩る植物である。

 岡山のような温暖な地方では、晩秋から早春にかけて葉を展開し、湧水のある場所では真冬にも大きく葉を展開する。4月の終わり頃から5月にかけて花を咲かせる。夏には他の植物に覆われて見えなくなってしまうが、緑葉は維持している。短い春に一年の栄養分を蓄えるものと思われる。寒冷な地方では夏にも開花がみられる。
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