アズキナシ Sorbus alnifolia (バラ科 ナナカマド属
 アズキナの樹皮は小さく縦に割れ目が入るが、大きな個体にはあまりお目にかからない。枝は紫色を帯び、皮目が目立つ。アズキナシの枝は、顕著な短枝を形成する。長く伸びる普通の枝(長枝)では、葉は明瞭に互生し、紫色で美しく、やがて小さな皮目が目立つようになる。短枝は先端に3〜5枚の葉を付け、一見輪生のように見える。毎年、葉柄が付着することができる程度しか伸びない。花序はこの短枝から出る。当面、十分に日光が当たる場所では短枝を形成し、枝への投資を最小限に節約して効率の高い「稼ぎ」を目指している。長枝は将来に向けての投資である。若い個体や勢いのある枝では、長枝のみが形成されていることが多い。
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