宗堂桜の枝はあまり伸びず、短枝状となっている。このために樹高は4〜5mに留まる。枝先には数個の花芽が付くので、15前後の花が枝先にかたまって付き、マリ状になって見事である。花には雄しべがほとんどなく、雌しべだけがつぼみの状態の時から頭をだしている。
八重桜の多くは寿命が短く、20〜30年で盛りを過ぎる場合が多い。宗堂桜の場合もこの傾向があるようで、天然記念物に指定された1956年当時の個体はすでに残存しておらず、栄養繁殖による2代目以降の個体となっている。数多くの若木が育成され、保育されているので、系統としての存続には問題はないようである。 |