ドロノキ ドロヤナギ デロ Populus maximowiczii A.Henry |
ドロノキは川辺や湖畔など湿地に生える雌雄異株の落葉高木。本州の中部以北や、北海道の低地、千島列島南部、樺太、極東の北部に分布する。ヤマナラシと同じく日本に生えるポプラの仲間である。先駆的な性質の高い植物であり、河原に新たに形成された裸地や、造成地などにいち早く侵入し急速に生長する。北海道の湖畔や川辺には、ドロノキの純林を見ることがある。 樹皮は白っぽい灰色で、若木は平滑だが、年を経ると次第に縦に割れる。材は軟弱で建築材などには向かないが、マッチの軸に用いることがある。材木としては柔らかすぎて、泥のように役に立たないため「泥の木」と呼ばれるらしい。 |
文章・画像:太田 謙 |