ヤドリギ Viscum album var. coloratum (ビャクダン科 ヤドリギ属
 ヤドリギの花は早春に咲き、果実は秋に熟す。直径は8mmほどで、短い柄の先に数個集まって付く。緑色から次第に黄色に熟すが、やや透明感があって美しい。雪の積もった冬には、小鳥の重要な食物の1つになるのであろう。結実している株と、全く結実していない株があるが、やはり雌雄異株であった。
 果実が付いた枝先を見ると、二股に分かれた枝の中央に果実が稔っている。早春に花が咲くので、秋までに1節分の枝が伸びていることになる。つまり、1年で1節しか伸びないことになる。原則的には、1つの芽から2つに分枝するので、理論的には幾何級数的に葉の数は増大することになるはずであるが、枝を見ると1つしか無いところも多いので、そのようには行かないわけである。日照が不足するのか、風や雪で折れるのであろうか。着生しての寄生であるから、あまり大きくなることは控えているようである。宿主への配慮であろう。
果実を稔らせたヤドリギ果実を稔らせたヤドリギ
果実を稔らせた枝先果実の拡大

1.ヤドリギ 2.果実 3.松山城
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