ニガキ Picrasma quassioides ニガキ科 ニガキ属
 ニガキは北海道から九州、朝鮮・中国・ヒマラヤにも分布する落葉高木。岡山県では多い樹木ではなく、樹種の判定に困って枝を噛むと、ニガキであることを確信できる。遭遇確率が低いので生態的特性はよくわからないが、分布としてはブナ帯の下部から低地にまで出現する。谷などの撹乱履歴を持つ立地であることが多いので、土砂崩れや土砂堆積などの跡に侵入・定着する樹木ではないかと思う。

 しっかりとした幹を形成して立ち上がるタイプの樹木ではなく、横に枝を張って、あるいは倒れ掛かって山道をふさぎ、存在に気づいたりする。冬芽が金色の毛をかぶっているので特徴的であり、よい目印である。
開花中の雄株(5月中ごろ) 開花している雄株の枝先

ニガキの枝先 ニガキの複葉

ニガキの小葉 小葉の基部は柄を抱く

葉の裏面 枝と冬芽

1.ニガキ 2.花と果実
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