スミレサイシン Viola vaginata ((スミレ科 スミレ属)
 スミレサイシンの展葉は開花とほぼ同時である。しかし、葉が大きすぎるためか開花時には完全に開きっていない葉も多い。葉は大きいものでは15センチに達し、先端は急に細まり長く伸び、基部は深い心形となる。展葉時には裏面の脈上に毛が密生しているが、この毛は後に脱落するようである。
 地方名は「トロロスミレ」。太くて長い地下茎をすりおろして食用にするらしい。確かに、ワサビに似た立派な地下茎を持っている。「スミレサイシンのトロロ」なんて、一度食してみたい一品である。
文章・画像:森定 伸

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