ヒメイトシャジン Campanula scheuchzeri (キキョウ科 ホタルブクロ属
 高山植物にはキキョウ科・ホタルブクロ属の植物が多く、スイスでは亜種や変種を含む20種類が報告されている。花だけでは区別が困難なものが多く、茎葉だけでなく根生葉などの詳細な情報がなければ同定することが困難である。C. scheuchzeri は葉が線形であり、草丈も低いことからヒメイトシャジンの和名をいただいている。海抜3400mの高地にも分布し、スイスの高山草原では季節によってよく目立つ植物ではないかと思う。急傾斜地に群れ咲く花は、スイスならではの景観であった。
 草丈は5〜40cm。低地では高く、高山草原では非常に低い。花の長さは18〜26mm。つぼみは下向きであり、やがて横向きに花を咲かせる。強風の吹く場所で、釣鐘状の花が風下がわにたなびいている。
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