ツクバネウツギ Abelia spathulata (スイカズラ科 ツクバネウツギ属) |
ツクバネウツギは関東以西に分布する落葉の低木。林縁部や明るい二次林に生育する。乾燥した尾根などよりも谷筋などの適潤地に多い。5月頃に白い花を咲かせる。顎は5つであり、果実になっても残る。顎は花時には緑色であるがやがて紅紫色をになることが多い。果実を採って空中に放つとクルクル回ってゆっくりと落ちる。残った顎はプロペラの役割であり、果実は風に乗って散布されるのであろう。和名は果実の形を追い羽根に見立てたもの。ウツギは茎の中心部がうつろであるという意味であるが、本種の茎の中心部には穴がない。 岡山ではこのツクバネウツギとがく片が2〜3枚のコツクバネウツギが混在して生育しており、葉の形がよく似ているので、花や果実が残っていないと同定が困難である。 |