セイヨウトゲアザミ Cirsium arvenseキク科 アザミ属
 カナダのバンフ、キャンモアなどの平地、とはいっても海抜は1000〜1400mの地域、荒地や道路端の草地に一見、キツネアザミ?といった印象のアザミが生育していた。葉はヒレアザミに似ているが、茎に翼はない。現地の植物図鑑にはカナダティッスルと記載されていた。

 C. arvense はたくさんの英語名を持っている。人里に生育しているからであろう。Canada Thistle、Canadian Thistle、California Thistleなどのような地名+アザミというものの他、原産地での標準英語名はCreeping Thistle、這う(はびこる)アザミという訳になりそうだが、地下茎で広がり、そこから1m程度までの地上茎を出して繁茂するという繁殖特性による名前である。Corn Thistle は、そのまま訳せばトウモロコシアザミということになるが、Corn に陳腐・平凡なものという意味もあるので、一歩劣るアザミという意味なのかもしれない。Cursed Thistle いまいましいアザミは、地下茎で広がる駆除しにくいアザミということであろうし、棘があって痛いので、ワルアザミといったニュアンスに違いない。このほか、Field Thistle 野アザミ、Green Thistle 緑アザミ、Hard Thistle 堅いアザミ、Perennial Thistle 多年草アザミ、Prickly Thistle 棘だらけのアザミ、Small-flowered Thistle 小花アザミ、Way Thistle道端アザミなどがあるそうだ(Wikipedia)。

 原産地はヨーロッパ、アジア北部で、広い地域に帰化している。日本では北海道から本州、四国に帰化しているとのこと。そういえば見たことがあるような・・・・・やっかいそうな帰化植物である。学名で検索するとたくさんの画像が出てくる。日本のサイトで掲載されているものは総苞が棘状になっているものが掲載されており、やや趣が異なっているが、個体変異の範囲かもしれない。
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