ハンカイソウ Ligularia japonica (キク科 メタカラコウ属)
ハンカイソウはの花は直径10cmほどもあり、これがいくつも集まって咲くとよくめだつ。総苞片は堅くてしっかりとしており、大きな頭花を支えている。種子は長さ1cmほどであり、冠毛があって風によって散布されるはずであるが、谷間や湿地と樹林の境界付近に生育するものでは長く残っていることがある。あまり強い風が吹かない場所に生育しているためであろう。半日陰に適応した生育形態と、大型の種子では遠隔地には散布されにくいであろう。分布が谷毎に生育していたり、見られなかったりするのもこのような性質と関係が深いに違いない。種子を蒔いてみると、結構発芽してくるが本来生育していて欲しいような場所でしか生長してこない。当たり前ではあるが、おもしろい。