ヨモギ Artemisia indica var. maximowiczii (キク科 ヨモギ属)
牧野植物図鑑には,「本州・四国・九州の山野に最も普通な多年草」と書かれている。餅に混ぜてヨモギ餅を作るなど,日常生活になじまれている・・・・・と思っていたが,近年は自らヨモギ餅を作る人も少なくなり,雑草としての視点でしかないのかもしれない。
白く輝くほど葉の裏は白い。毛が密生しているのである。この毛を食物に混ぜると粘りが出てくる。ヨモギを餅にいれるのは、緑色に着色するためではなく、粘りをだすためである。 「葉裏の毛を集めてもぐさを作る」と書物に書いてある。どうやって毛を集めるのか・・・? チャレンジしてみました。興味のある方は「もぐさ作りへのチャレンジ」をご覧ください。
ヨモギは晩秋から芽を出す。冬の間は地表に葉を広げて寒さをやり過ごしている。冷え込んだ夜には葉の上に霜をびっしりと付けている。凍ってしまうとしおれてだらりと垂れ下がってしまうが、日が昇って溶けるとまた元に戻って元気になる。夏の夜、ヨモギは葉を立てて葉の裏が見えるようになる。夜歩いていると、ヨモギが生えているのがおぼろげならが白く光って見える。何のためだろうか・・・毛に覆われている面を外に向け、夜にやってくる蛾などの産卵を防いでいるとの話もある。