コケモモ Vaccinium vitisidaea  (ツツジ科 スノキ属
 コケモモは北極を中心とした寒冷地に分布(周北分布)する。スコットランドで見かけたコケモモは、学名では日本に分布しているコケモモと同じであり、現物はどのように見ても区別が付かない。ギョリュウモドキ(カルーナ)の生育する丘陵や湿原に生育しており、6月に5〜7mmほどの小さな花を付けていた。果実の直径は1cmほどであり、赤くて目立つ。葉は長さ1〜3cm、英語名はCowberry 牛のイチゴということになる。
 普通に出会えるかと思っていたが、意外に少なかった。一面ギョリュウモドキ(カルーナ)によって覆われており、高山的な環境が少ないためであろう。ギョリュウモドキの群落は年月が経過して密生すると、火入れされて衰退するが、そのような場所に比較的たくさん生育しているのを見ると、ギョリュウモドキの中に埋もれて生育していたものが、焼入れによってまず一番に再生したのであろう。
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