モチツツジ Rhododendron macrosepalum  (ツツジ科 ツツジ属
 モチツツジの名前の由来は、花の顎や柄などに腺毛がたくさんあり、粘つくことによる。モチは食べる餅ではなく、「鳥モチ」のモチであろう。このネバネバした粘液は毛虫などからの食害を免れるための防御装置であると思われる。実際に小さな虫が粘液にとらえられ、死んでいるのをみることができる。まさに自家製の「ゴキブリホイホイ」であって生まれたばかりの毛虫にとっては大変なバリアーであろう。
 しかしながら、写真を撮ろうとして苦労するのもモチツツジである。近接してみると花が虫に食べられ、写真にならないのである。虫はこの花が好きらしい。腺毛による防御に努力した結果、含有物などによる防御がおろそかになっているのではないかと思う。この粘液攻撃を乗り越えた虫は、たっぷりと葉や花を食べている。
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