ナツハゼ Vaccinium oldhamiiツツジ科 スノキ属
 ナツハゼは北海道から九州、朝鮮・中国に分布する落葉の低木。各地の丘陵地、明るい二次林に生育する。主にアカマツ二次林に生育し、尾根などで多い。葉には荒い毛があり、触るとざらつく事が、よい区別点である。
 秋には果実が黒色に熟し、食べられる。良く熟れたものは甘くなるが、酸味は強い。山歩きでは、乾いたのどを潤してくれる果実であるが、近年は森林の発達によって少なくなり、食べる人も少なくなってきた。いわゆるブルーベリーの一種である。
 和名は夏ころからハゼのように紅葉するとの意味である。春の新芽も赤みを帯びているが、夏の終わり頃から日光を十分に浴びた場所に生育しているものの中には葉が紅葉するものがある。これは葉緑素が少なくなったためであり、日陰に生育しているものは夏には紅葉しない。果実の色から、ヤマナスビと呼ぶ地方もある。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科