カキドオシ Glechoma hederacea var. grandis (シソ科 カキドオシ属) |
カキドオシの花期は4月から5月。花冠は長さ15〜25mmで、幅が広が広い。じっくりと近寄って長めると、下唇には複雑な紋様があって、趣がある。個体によって花の色の濃さや紋様の形が異なる。花の大きさも大きいものと小さいものがあり、時として美しさにうなるほどのものもあるし、目立たないものもある。横に開いた口の下側には小さな毛がたくさんあり、これが昆虫の来訪の際には受粉しやすくしているのであろう。花冠の先端は5つに分かれており、上唇の位置に雌しべの柱頭がのぞいている。口部の毛は、昆虫が奥に入り込む際にちょっと意地悪し、背中を虫柱に擦り付けなくてはならないようにしているのであろうか、などと想像をたくましくしたくなる。 |