サンインヒキオコシ Rabdosia shikokiana var. occidentalis (シソ科 ヤマハッカ属)
 サンインヒキオコシの花は1.5cm程度と小さいが、鮮やかな青紫色をしており、筒状の花冠の開口部が4裂してほぼ垂直に反り返るため、小さいながらも派手目な印象を受ける。花序にはこの花が20〜30個つくため、満開の時期は非常に華やかで、初秋の木漏れ日のあたる林道をにぎやかにしてくれる。葉は鋸歯が鋭く尖り、基部はくさび状に葉柄へと移行する。同属のアキチョウジとは花冠の筒状部が短く、花色が薄いことで区別できる。しかし、葉の質は非常によく似ており、本種の方が質がより薄い気がするものの、花がなければ区別する気にはなれない。
サンインヒキオコシの花花の正面
花の側面サンインヒキオコシの葉
(文章・画像:森定 伸)
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