ミミカキグサ Utricularia bifida (タヌキモ科 タヌキモ属) |
ミミカキグサは本州から沖縄、中国・インド・マレーシア・オーストラリアに分布する多年草。地中に捕虫嚢を付け、プランクトンなどを捕まえる食虫植物。6〜8mmの葉を泥上にだし、8月頃から秋にかけて高さ10cm前後の花茎を出して黄色い花を咲かせる。花後、顎が残ってちょうど耳掻きのような形となる。湿原にも生育するが、湖岸・湿った岩上などにも生育し、この仲間としてはもっとも生育範囲が広く、必ずしも貧栄養な環境にを要求しているのではないと思われる。中〜貧栄養性のため池などの水位変動域にもよく生育している。ダム湖湖岸では、半年も水面下であるような立地における生育も報告されている。水中でも生育できるのか、短期間で生長が可能なのか、いずれにしても非常に長期間の水没に耐えられる植物である。 |