ミツガシワ Menyanthes trifoliata L.  ( ミツガシワ科 ミツガシワ属
 果実は比較的早く熟し、夏前に散布される。早急に種子を熟させ散布するスタイルは、生育期間の短い北方の地の生活史なのであろう。
 ミツガシワの果実は球型で、花柱の跡が残り、穂状に実る。一つの果実に10個くらいの種子が入っており、熟すと果皮が縦に2-3裂して種子を散布する。種子は長径が2.5-3mmで、小さな窪みが一箇所ある。色は茶色で全体に光沢があり、つやつやしている。種子は落下すると、とりあえず水に浮き、水をはじくようであった。水にふやけにくく、腐りにくくなっているのかもしれない。どのような休眠の特性をもっているのかが興味深い。
果実が熟し始めた花序ミツガシワの果実
果皮が割れた果実ミツガシワの種子

文章・画像:太田 謙
1.ミツガシワ  2.  3.  4.種子  5.群落  6.早春
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