サワフタギ Symplocos chinensis var. leucocarpa forma pilosa (ハイノキ科 ハイノキ属
 サワフタギは北海道・本州・四国・九州、朝鮮・中国に分布する落葉低木。名前のように、典型的なものは細い山間渓流を上から覆うように生育していたり、湿原の周辺に生育して群落を形成している。このほか、明るい二次林中のやや湿った場所に林床に広く分布する。高さ5mほどになるというが、多くは1m程度。葉はつやがなく、縁には細鋸歯がある。花は4〜5月頃に咲き、白色。秋には果実があざやかなルリ色となり、美しい。
 よく似た種にタンナサワフタギがあり、サワフタギと混生していて区別に困る。タンナサワフタギは果実が黒熟し、葉の鋸歯がより荒い点で区別する。
 サワフタギにはニシゴリという別名がある。錦織木の意味であるという。ハイノキ科の植物は灰を染色に用いる種が多く、ハイノキやクロバイなどのように、「灰」や染色に絡んだ名前が付いている。

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