ヒメイワダレソウ Lippia canescens (クマツヅラ科 イワダレソウ属
 ヒメイワダレソウは地被植物として注目されている。不稔であるので種子による繁殖はできず、株分けなどによって増やすことになるが、法面の緑化などに使用する場合は植物体を切り刻み、厚層基材と一緒に混合して吹き付ける方法も開発されている。植物側からみれば、荒っぽい方法であるが、それでも結構再生してくるほど強い生命力がある。吹き付けると、数ヶ月で下のような状態になる。南向きの日当たりの良い斜面がよいようであるが、水田の畦に生育させている事例もあり、やや湿潤な環境でも生育できるもののようである。
 種子を形成しないので、一挙に広がることはないわけであるが、いったん定着すると強い生命力を持っている。新たな緑化素材であるが、新たな帰化植物にならぬことを祈りたい。


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