ヒメカンスゲ Carex conica (カヤツリグサ科 スゲ属) |
ヒメカンスゲは北海道から九州、朝鮮南部に分布する多年草。アカマツ林やコナラ林など、明るい二次林中に極普通に生育する。山道の路傍や棚田の法面などにも多い。適潤地にも生育するが、やや乾燥した森林中にも生育し、刈り取りなどの人為的影響のある場所にも多い。常緑であり、冬季にも緑葉を維持しており、姫寒菅の名がある。 葉は幅2〜4mmで濃緑色。3月頃から高さ20〜30cmの花茎を出す。最上部には暗褐色の目立つ雄小穂があり、その下部に雌小穂がある。通常、匐枝がないので株状に生育し、均質なマット状にはならない。株の基部にはシュロ毛が目立ち、葉の基部は紫褐色の縦筋が目立つのは、花のない時期における、本種の同定ポイントのひとつ。 |