ナキリスゲ Carex lenta (カヤツリグサ科 スゲ属) |
もう一つのポイントとしては、葉が出ている根元の部分に特徴がある。スゲ属の根元は断面が三角形であることが多いが、ナキリスゲの根元は断面が円であるといってもよく、また5cmほどは紫褐色の鞘に包まれ、地面から垂直に立ち上がっている。このような立ち上がる生育形態であるので、落ち葉などに覆われることもなく、傾斜の緩い場所にも生育が可能である。ナキリスゲの和名は菜切菅であり、葉が堅いので菜っぱを切ることができるという意味である。葉の縁は、かなり拡大しても鋸状の突起はわからないが、葉の縁を上側から下に向かって触るとざらつき、やわらかいものならば切断することができる。 |