ヤマノイモ Dioscorea japonica Thunb.  (ヤマノイモ科 ヤマノイモ属)
 ヤマノイモは雌雄異株で、7月から8月にかけて白い花を房状につける。雌花序は垂れ下がり、基部の方から順次咲いて、果実になっているものからつぼみまでといった状態になるので、相当な期間咲いているのであろう。雄花序は上に向かって伸び、多数の花を付けるが開いた状態を見たことがない。花が開いたら写真をとろうと思っていたが、ついに開かなかった(開かないのに花粉はどうするのであろうか・・・)。
 葉脇には多肉質の小さなジャガイモのようなむかご(珠芽)が形成され、これも食べられる。生で食べても渋味などはなく、マヨネーズで十分食べられる。ヤマノイモは大きな根に貯蔵した栄養分で次年度以降の生育を確固たるものとし、栄養分をたくさん含んだムカゴによって近隣地における生育をねらい、風による新天地への分布拡大をねらっている。3通りの繁殖戦略を行っていることになる。
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