キシュウスズメノヒエ Paspalum distichum (イネ科 スズメノヒエ属)



 キシュウスズメノヒエは関東地方南部以西の日本各地に生育する多年草。世界の熱帯を中心に広く分布する。日本では、1924年に和歌山県で発見され、キシュウスズメノヒエの名がついた。平野部の水郷地帯や水田腋の小川、放棄水田、ため池の湖岸などの水湿地に群落を形成して生育する。茎は泥の表面、浅い地中を横に伸びる。水域では水中を伸びて浮き芝状の群落を形成する。節から発根する。
放棄水田に繁茂したキシュウスズメノヒエキシュウスズメノヒエの花序
キシュウスズメノヒエの花序(拡大)キシュウスズメノヒエの群落(ため池の湖岸)
 キシュウスズメノヒエが水路に繁茂すると水の流れが悪くなる。放棄水田などにも急速に広がることから、害草として嫌われる植物の1つである。特に水郷地帯では広く繁茂しており、問題となっている。

スズメノヒエ属の掲載植物:アメリカスズメノヒエキシュウスズメノヒエシマスズメノヒエ

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