メダケ Pleioblastus simonii (イネ科 メダケ属) |
河原では、いったん植物が生育し始めると流れが緩やかになって土砂が堆積するようになり、次第に高まっていく。メダケは稈が密生し、密な群落を形成するので、一旦生育し始めると、洪水でも大きな影響を受けず、群落内には砂やシルトが堆積して土地は急速に高まっていく。土砂がたまり始めると太い地下茎で群落を広げていくことになる。河川にとっては、流量阻害になってしまうので、広がると厄介な問題となる。 下の画像は旭川の群落であるが、礫が多いはずの河原の中で、メダケ群落の土壌はきれいな砂である。川の流れが変わり、河原が侵食され始めた結果、群落が破壊されつつある。メダケの地下茎が地表付近だけに分布するために、その下層が削り取られるといとも簡単に群落が破壊されてしまう。川は本来は動的なものであり、河道の変化が必要であることを示している。 |