ルツラ・ニベア Luzula nivea (イグサ科 スズメノヒエ属) |
海抜1000m前後であったであろうか、ヨーロッパカラマツの林を散策していると林縁に白い花を咲かせている植物が目に入った。瞬間的にはミカヅキグサか?!と思った。ミカヅキグサはヨーロッパの湿原にも生育するが、湿原ではないのでミカヅキグサでないのは明らかである。葉の縁には長い毛があり、スズメノヒエ属であるところまではすぐにたどり付いた。スイスのフローラリストをみながら片っ端から絵合わせしてみると、ルツラ・ニベア以外にないと確信した次第。草丈は60cmほどで大きなLuzulaである。葉も長く、花穂も先端は垂れている。常緑の多年草で、寒冷地では日光のよく当たる場所に、温暖な場所では半日陰の湿った土壌地に生育する。英語名はSnowy woodrush:雪のような森林生いぐさ ということになる。 |
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