オオギバショウ(旅人の木) Ravenala madagascariensis (バショウ科 タビビトノキ属
 オオギバショウはマダカスカル島原産の木本(?)。茎から左右に規則正しく葉をだす。その形から、和名は「扇芭蕉」であろう。この和名よりも「旅人の木」あるいは「旅人木」という方が、なじみが深いかもしれない。たしか小学校の頃の図鑑に旅人の木として掲載されていた記憶がある。なぜ旅人の木というかに付いては、葉を切り取ると水が出てくるので、旅人がこれを飲んだのだという解説があった。雨水が葉の付け根にたまるらしく、葉柄の根本に傷を付けると水がでる。
 葉は直立している。若木の時にはあまり葉数がないので、大きな葉が直立しており、正面から相対することになる。結構な迫力である。このような葉の展開方式は、横からの光を期待しているはずである。熱帯では太陽高度が高いので、日光は真上から差し込むことが多く、葉を横に広げることが得策であると思っていたが、オオギバショウはどうやら戦略が違うらしい。道ばたや森林と草原の境界など、横からの光が当たる場所に生育するのかもしれない。
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