コバノトンボソウ Platanthera tipuloides var. niponica (ラン科 ツレサギソウ属
 コバノトンボソウの花は、目立たないが近寄ってみるとなかなかかわいい。長い距(きょ)が小さなトンボを連想させるという名前は、納得である。正面から見ると、楽しそうに舞い踊り、歌を歌っているようにも見える。
 花は6月頃に見ることが多く、花は数個程度のことが多いが、今まで見たものの中では15程度のものが最大である。距は長さ12〜18mmと長く、水平から上方に反ることがおおい。花はトンボが風上に向かって止まっているように、同じ方向に偏って付く傾向があるが、花数が多い場合には例外も生じる。母種のホソバノキソチドリとは、花の向きが偏る点、距が上側に反る点、葉が1枚しか付かない点などで、区別される。

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