カナリーヤシ Phoenix canariensis (ヤシ科 ナツメヤシ属
 カナリーヤシは、単にフェニックスとも呼ばれることも多い。カナリー諸島原産の常緑高木で、比較的寒さに強いので公園や街路樹、庭園などに植栽される。高さ20mになり、葉柄が脱落した跡には環状の紋が現れる。雌雄異株で、 果実は2.5cmの楕円形。
 広島市東千田町の旧広島大学の正門には6本のカナリーヤシが植栽されている。小生が通学していた頃よりも高くはなっているが、成長速度は遅い。1940年代の初頭に植栽されたので、植栽されてから50年ほどたっていることになる。植栽された時点でそこそこの大きさであったろうから、ざっと100歳前後というところであろう。奥に向かって次第に高くなっているが、これは当初からそのようであったのではないそうで、土壌条件などであろうといわれている。
 このカナリーヤシは、戦後の復旧の中でアメリカの大学からの寄付によって植栽されたもので、不死鳥であるフェニックスを原爆からの再生を願うシンボルとしたものである。フェニックスは学章にも採用され、広島大学のシンボルとなっている。
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