ツルアダン Freycinetia formosana (タコノキ科 ツルアダン属) |
石垣島の於茂登岳の麓、谷沿いのやや明るい林の中に幹にまとわりついて登る匍匐型のツル植物が生育していた。画像にはトウツルモドキも写っており、よく似た場所に生育するように思われる。木本性のツル植物は気根を出して樹皮にしっかりと植物体を固定し、登っていく。巻きつく方法ではないので、巻きつかれる樹木が肥大しても特に問題は無い。不安要素は樹皮をはがされてしまうことであるが、肥大せず、樹皮をはがさないヒカゲヘゴなどはもってこいの寄主である。水分保持力の高い幹であるので、その点でも匍匐型のツル植物の絶好の餌食となってしまう。 タコノキ科の植物は幹が比較的細くて肥大せず、高く伸長すると寄りかかってしまうのではないか、と思えるような生長スタイル。寄りかかってしまうと場合によっては気根が出てしまっても不思議は無い。樹木性のツル植物に共通する戦略である。 |