コナギ Monochoria vaginalis (ミズアオイ科 ミズアオイ属
 コナギは東南アジア原産の古い時代の帰化植物であり、稲作の渡来に伴って渡来した(史前帰化植物)。除草剤が使用されるようになる以前はイボクサなどとともに代表的な水田雑草の1つであった。現在でも水田の水路などにも見られるが、多くは初期の放棄水田や部分減反した水田などに生育して、群落を形成している。花は8月の終わり頃から咲き始め、10月頃まで。同じ科のホテイアオイに似ているが、コナギは葉柄が太くならない。
 姿形は同属のミズアオイを小さくしたようであるが、ミズアオイの方は減少して絶滅が心配される植物となっている。岡山県自然保護センターの栽培例では、ミズアオイはよく虫に食べられるが、コナギの方は虫に食べられている様子がない。このような点が害草と絶滅危惧種の違いかもしれない。
コナギ Monochoria vaginalis
コナギ Monochoria vaginalis葉はハート型
コナギの花コナギの花
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