カワツルモ Ruppia maritima (ヒルムシロ科 カワツルモ属) |
カワツルモは世界に広く分布する多年草。淡水と海水の混ざる汽水域の塩性湿地などに生育する。分布域が広いのは、種子が海流に流され、あるいは渡り鳥によって広く散布されるためであろうか。植物体は細く、密生して群落を形成する。葉は糸状で長さ5〜10cm。葉の基部は鞘となって茎を抱いている。花は6月から8月にかけて咲く。長さ2〜4cmの茎の上に2つ、目立たない淡緑色の花をつける。花後、花茎は水中に没すし、果実は長さ2.5mm。よく似た種にリュウノヒゲモがあるが、花が咲かないと区別は困難。 環境省RDBでは、絶滅危惧IB類に指定されており、各県においても指定されている場合が多い。岡山県でも危急種に指定している。汽水域はもともと環境として少ないことに加え、海岸地帯の改変が進んでいるためである。 |