ホロムイソウ Scheuchzeria palustris L. (ホロムイソウ科 ホロムイソウ属) |
ホロムイソウは北半球の寒帯から冷温帯に分布する一科一属一種の多年草。日本では北海道から東北地方、中部山岳地帯の湿原に見られ、京都府深泥池(みどろがいけ:分布の南限)でも寒冷な時代の名残としてみられる。湿原内のもっとも地下水位の高い場所に生えることが多い。 地下茎が湿原の地中を這ってよく伸び、枯れたものは泥炭になる。地下茎から所々で地上へ葉を束生させ、高さは20cmくらい。葉は断面が半円形で、先端に小さな孔がある。花は初夏。果実は袋果で、一花につき3つできる。秋ごろには葉が枯れ落ちてしまうようで、実だけがやたらと目立つ状態になる。 |
文章・画像:太田 謙 |