ハイイヌガヤ Cephalotaxus harringtonia var. nana イヌガヤ科 イヌガヤ属)
 ハイイヌガヤは主に本州の日本海側に生育し、北海道南西部と四国の一部にも分布する常緑低木。根元は倒れて茎の上部は上方に伸びる。積雪に対応した樹形であり、イヌガヤの変種である。ブナ帯のような多雪地帯での常緑樹は、雪が消えた直後から光合成できる利点があるものの、厚く積もる雪の圧力は、大変な脅威であろう。
 ハイイヌガヤはイヌガヤに良く似ているが、多雪地域ではイヌガヤが生えていたとしても匍匐しているであろうし、ハイイヌガヤが雪の少ない地域に生育していたとしたら立ち気味であろうと思うと、樹形だけでの区別では不足であろう。ハイイヌガヤの葉は、イヌガヤに比べて小さく、そろっており、葉と葉の間が狭いように思う。しかしながら、混生する地域があるのであれば、区別に自信はない。

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