ハイネズ Juniperus conferta Parlatore    (ヒノキ科 ネズミサシ属
 ハイネズの主幹は地面に沿って伸びる。根元から数本に分かれて放射状に伸びるため、素直に生長するとヒトデのような形になる。幹の途中から発根するのかどうか気になり持ち上げてみたが、根が出ているのは確認できなかった。今後、要観察である。下の画像はまだ比較的若いと思われる個体のものである。さらに生長し、数個体が競合すると、地面を覆うマットのような状態になる。
 海岸の砂浜は他に競合する植物が少なく、風当たりも強い。そのような場所では樹高を高くすることにあまり意味がないのだろう。そのような環境に適応したのがハイネズなのだと考えられる。しかし、どちらかというと生長の遅いネズの仲間が、砂の移動により変動の激しい環境にどのように対応するのだろうか? ぜひ、しばらく観察してみたいものである。
文章・画像:太田 謙
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